何度でも立ち上がればいい。敗戦は糧にすればいい。

人生は、苦しいときが上り坂だ。

上った先に見える景色を、一緒に見られるように応援しつづけよう。

きっとそう思っている人が何人もいる。



なでしこジャパン、東アジアカップ最終戦、韓国戦は2-1の敗戦でした。

中一日で臨む最終戦。

バーに阻まれたシュート。ピッチコンディション。けが人の離脱。

「仕方ない」理由を挙げればキリはないけど、負けちゃいけなかった。どんな状況でも。

それは選手たちが一番分かっているはずですよね。

今はただ、顔をあげて前を向いて、そしてそれぞれの道で、一日だって無駄にせず、努力を積み重ねてほしいと願うばかりです。


まぁ、ショックも強いので、試合経過はあっさりと振り返ることにします。


◆スタメン

   大儀見 岩渕

安藤  宮間  田中 川澄 

上尾野辺 熊谷 石清水 中島

      海堀


◆選手交代
田中→阪口(後半最初)
岩渕→大野(後半12分)
中島→菅沢(後半29分)


◆前半

日本はしっかり縦を狙う立ち上がり。
対する韓国も、前から当たってくる勢いのある序盤。

前半14分。
試合を動かしたのは韓国。
ペナ付近で熊谷とソヨンの接触でFK。
これをソヨンが直接決めて、1-0.

カーブをかけてゴール右上に突き刺したフリーキック!
敵ながらソヨン、かっこよすぎでした!


前半は、もちろん日本の時間もありました。

韓国は球際強いけど、日本も負けていなかったです。シンプルに前へ行く、仕掛ける意識を感じました。
安藤、岩渕、川澄。日本の怖さが帰ってきた印象。

ただ、前半も終わりに近づくと、逆にトーンダウン。
もっとシンプルでいいのに、中央での細かいパス交換からボールをロストしてしまう場面も目立ちました。


そして、中盤でボールを支配できていないことにも不安を覚えながら、前半終了。
うーん、宮間と田中のダブルボランチってやっぱり。

印象に残ったのは、この日はじめて長い出場機会を得た、左サイドバックの上尾野辺。まだまだ改善の余地はありますが、優れたパサー、ゲームメイカーとしての力を発揮していました。サイドバックが適任かは不明ですが、上尾野辺の良さは発揮できたんじゃないかな。


◆後半

早い時間に追いつきたい日本。高い位置から走り回り、ボール奪取を試みます。

でも、追加点は韓国。
後半22分、右サイドをえぐられてクロス、中央でDFをひきつけたところを、ファーにいたソヨンがワントラップしてシュート。技あり。これで2-0。

日本の反撃。
後半28分、宮間のミドルシュートがバーをたたき、川澄がひろって大儀見にパス。
大儀見のシュートはDFにあたって跳ね返りますが、もう一度それを拾って、蹴り込んでゴール。

ボールを拾ってすぐに走り出す宮間。
大儀見がゴール決めましたが、宮間も一直線にゴールにつめてましたね。


直後、右サイドバックの中島とFW菅沢を変えてスリーバック気味に。
菅沢、ボールの収まりはよかったですね。その後は日本の猛攻となりますが、それも最後まで及ばず。

結果、2-1で日本の敗戦でした。


終盤の宮間の運動量は圧倒的でした。
リスクをとって攻めに回っていました。必要なところで必要なプレーをする、何が必要かをピッチで表現する。
負けた試合ですが、やはりそういう姿勢には魅せられました。


そして、川澄も。
今大会の川澄はどーしてもイマイチという印象でした。そして、周りとの呼吸も合っていないと感じていました。
それでも最後、この選手のメンタルの強さはやはりすごいと思いました。
中一日、故障持ち。それでも、どうしても必要な選手だったんだと、試合が終わってから思いました。


◆感想

結果を見て言うわけじゃありませんが、「ムラ」を感じた試合でもありました。
球際の気迫と勢いを持っていた韓国。
日本にだって勝ちたいという気持ちはあったし、球際の強さを感じる部分もありましたが、それを90分持続できたか?誰もがしっかりと戦っていたか?というところには疑問が残ります。


終盤は攻めざるを得なくなった日本がボールを持つ場面が多かったですが、重要な時間帯には韓国にセカンドボールを拾われることが多く、球際で一歩及ばない場面があったことも事実ですね。


重い敗戦でした。

結果が伴わなかったことによって、世間の反応も変わるでしょうし、佐々木監督の手腕やメンバー選考に疑問の声もきっと上がるんでしょう。


でも、個人的な感想としては、今日のスタメン配置も、交代カードも納得のいくものでした。
中一日という日程、そしてこの大会でやっておきたいことを考えると、そうなるだろうなと。


今後、誰が代表に呼ばれ、どう変わっていくのかは分かりません。
でも、正直言ってリーグで結果を出している選手で、ニューフェイスが少ないのも事実。
試すべき選手がほとんどいないというのは確かなので、・・・悩ましいところですね。


いない人を持ちだすのはフェアじゃないですが、やっぱり澤さんてすごかったんだなーと思います。「自分たちで難しくしてしまった」と宮間が言ってましたが、澤さんてそのへん動物的というか、ごくシンプルに点につなげるイメージがあるので。守備面でも、どれだけその存在が大きかったのかよーくわかりました。すみません(なぜか謝る)


個人的には、なでしこの修正力や、試合から学んだことを次に生かす力って大きいと思うので、きっとこの敗戦を糧にしてくれると信じています。ワールドカップまであと2年。まだ修正はきく!
そして、このチームに伸びしろがまだまだあるのも、また確か。

それぞれが、「今の自分」を越えて、そして、チーム力を高めること。結局はそれしかないですもんね。応援するのみです。


◆宮間あやの涙

冷静に見える宮間さんですが、代表でもチームでも、泣いている姿はちょくちょく見かけるので、そう珍しいことではない・・・

それでも、やっぱり胸が痛かったです。

「自分たちが難しくしてしまった」
「世界一になってたくさんの人に応援してもらえるようになりましたが、厳しくしてしまった」
「また応援してもらえるチームになれるようにがんばります」

敗戦直後のコメントに、どれだけ切実な想いを持ってプレイしているかがよくわかります。
そして、宮間が言ったことは本当にそうですよね。
直後にこれだけ端的に言えるって賢いよなー、いや違う、普段からいつも考えているからだな・・・とひとり思っていました。

宮間のコメントは、外に向けて語りながらも、その実はチーム内に届くように、語られているものが多いと思う。
がんばろう、なでしこ。



なんか結局、感情に流れながらの試合感想でした。

来週のなでしこリーグ、やっぱり宮間あやを見に行こう。そう思っています。

以上、感想おわります。

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