なでしこリーグカップ2013決勝、INAC神戸対岡山湯郷ベル。

結果は、3-1でINAC神戸の勝利。


さっきから、
感想を何度か書いては消し、書いては消し、としてきました。
どれもしっくりこない気がして。


いいや、もう。
日本一個人的な観戦記を書いてしまおう。


宮間あやを好きになったことをきっかけに、応援しはじめた湯郷ベル。
最初は100%、宮間あやだけを見に行っていた。

だけど、最初から好きになっちゃったのは、サイドバックの長町選手とセンターバックの安田選手。
こんなに心動かされるプレーをする選手がなでしこリーグにいるんだ、って思わされた。
次に、勇敢で負けず嫌いなプレーをする加戸選手を好きになった。
そして、中野選手のスピードとテクニックに惚れた。
さらに、中川選手のガッツある走りに心動かされた。
どんどん成長していく横山選手から目が離せなくなった。
体を張り続ける松岡・有町選手のFWコンビに涙した。
ベルの心臓部を支える高橋選手の献身を知って、よりベルが好きになった。

そんな風に、何度か試合観戦を重ねるうちに、ベルの一人ひとりを知って、どんどん惹かれていった。
ここに書いた選手以外も、みんなそう。


それでも、知れば知るほど応援する気持ちが大きくなっていったのは、やっぱり宮間あやだった。
この人の信念はどうしてこんなに強いんだろう。
どうして一般のセオリーに揺らされることがないんだろう。
どうして、プレーにも生き方にも、こんなに心を表現していけるのか。


すっかりファンになってしまった湯郷ベルと、もうこれほど好きなアスリートは現れないかも、と思うくらいの宮間選手。
応援してきたなでしこリーグカップ、決勝でどんなゲームを見られるのか、一週間ずっと楽しみにしていました。


そんな、2013年9月1日。

未明からずっと泣いていました。
キックオフの時間には、もう頭はガンガンしてた。

きっとこの日のことを一生忘れることはない。
すごくプライベートなことですが、悲しい悲しい出来事がありました。
お腹で育っていた、小さな命をなくしたんです。
まだたった、妊娠七週だったちいさな命。
8月はジェットコースターのようにいろんな出来事があったけれど、
そのなかで最も大きな出来事は、父のがん告知と自分の妊娠。
父の病気と向き合うなかで、自分のなかにめばえた小さな命がどれだけ支えになったことか。
最初の診察から、もしかして育たないかもしれないと言われていたけど、
育つと信じて、必死に日々を過ごしていた。

父の手術は成功しました。
でも、小さな命はそのまま育つことはなかった。

明け方の病院で、からっぽになってしまったお腹を抱えながら、呆然とするしかなかった。
大きな希望を失った気がして、これから先はもう悪いことしか起こらない気がして、
途方に暮れてました。
実際には、そんな呆然として安静にしていられる時間なんてなくて、
病院を出たら、仕事して家事をして、2歳の娘の面倒を見て過ごしていたのだけど。


だから、いつもよりぼんやりした頭で、キックオフ前にようやくテレビをつけて、
決勝戦を見ていました。
17日のINAC戦やオールスター全部見ようと思っていたのに、
こんな気持ちで決勝の観戦をすることになるなんて思わなかった。


ベル、すごかったです。
何度も勇敢にチャレンジして、囲まれても倒されても立ち上がり、懸命にボールを追う姿。
王者と呼ばれるINACに、ガチンコ勝負で何度もゴールを脅かす姿。
試合内容だけで言うなら、ベルの方が上回っていたかもしれない。


私の好きな言葉に、
「運命は臆病者の味方をしない」というものがあります。


その言葉を好きなことも忘れていたけれど、ベルの選手たちが思い出させてくれた。


だって、チーム力も個人の技術も、INACがどう見ても上だもん。
それをあれだけ勝負に持ち込んだのは、
恐れることのない勇敢な心と、毎日毎日の果てしない積み重ね。


決勝のピッチには、大好きなベルのサッカーがありました。
最後の川澄選手の一点は、さすがというほかないけれど、

面白い試合でした。決勝にふさわしい。
シーズン序盤の7-0の敗戦を思うと、この試合を決勝のピッチで見られるのが幸せでした。


敗戦のあと、ベルの選手たちずっと、円陣を組んでいました。
何を話してたのかな。
それを見て、私も涙が出てきました。


悔しい敗戦、だけどベルは立ち上がる。
明日から、また毎日毎日の、果てしない上積みを続けるって確信できる。
私も・・・がんばらなきゃなぁ、って思えました。


選手たちに自分を重ねるなんてどうかしてる。
選手たちは、それぞれに望むことをかなえようと必死でプレーをするんだし、
結局は、自分のことは自分でがんばるしかない。

私は私でがんばるしかない。

でも、選手たちのがんばりにとても背中を押される思いでした。

もうそうなってしまうと、敗戦という結果はどうでもよくなってしまって、
ただ、今日はこの試合が見られてよかった、っていう気持ちが残りました。
山口選手が走ってるだけでぐっときましたもん。

ぜんぜん観戦記じゃないですね(笑)



なんだか今日で、これまでただ好きだったベルが、特別のチームになってしまいました。
スポーツはスポーツとして純粋に見て勝負を楽しみたいんですが、・・・ダメだなー。
大きな力をもらってしまいました。
震災の年に、なでしこジャパンがW杯優勝を果たして、日本中に勇気を与えたように。


正直言って眠るのが怖い、夜の0時。
朝起きて、「あれ夢じゃないかな」「・・・違う、現実だな」って考える自分の思考の流れが想像できるからです。
そのときの喪失感を今から予想して眠れない。


がんばろう。
泣いて凹んでそのあとは少しずつ上がっていければいいな。
必要なだけ、時間をかけよう。
それから、毎日を無駄にせず過ごそう。一日も無駄にせずに。



結局、個人的な日記になっちゃいましたが、
お目汚し失礼しました。

公共のスペース、そして個人特定も容易なとこでナニ書いてんだって感じですが、
もー好きに書いちゃいました。


これからも、湯郷ベルと宮間あや選手をマイペースに応援していきます。


追伸。・・・・MVPは優勝チームから出すのが慣例なんだろうけど。宮間あやだと思うー!!!



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