準決勝のあとは、決勝まで中三日!
(もちろん明日は勝つつもり!)


というわけで推薦図書をご紹介します。私の勝手な推薦は・・・これ!

蹴る女 [ 河崎三行 ]

蹴る女 [ 河崎三行 ]
価格:1,620円(税込、送料込)



内容をひとことでいうと、「阪口夢穂を通して2006~2012年頃のなでしこジャパンを描く」ノンフィクションって感じです。前にもちらっと感想書いたんだけど→ 再度すみません。


これ、阪口選手を軸にして書いてあるのが良いと思うんです。凄い技術と体の強さを持っているけど、どこか淡泊で身の入りきらない若い選手。そんな阪口選手がたどっていく軌跡を描くことが、なでしこジャパンの魅力を浮かび上がらせているというか。わりと淡々としたノンフィクションで、脚色を加えていないのも好みです。下記、北京オリンピック敗戦後の場面、引用。


戦い終えた日本の選手が思い足を引きずりながら、控えメンバーやスタッフの待つベンチへ戻ってくる。
ねぎらいの言葉をかけながら仲間たちを迎えていた加藤はその時、見たことのないものを見た。
阪口が歩きながら、ぽろぽろ涙をこぼしていたのだ。
選手ミーティングで皆が感激のあまり泣き出すようなベテランの言葉を聞いても、一人しれっとした顔をしているのが阪口だった。ただそれは何も感じていないわけではなく、感情の起伏を表に出すのを嫌う彼女がまとった鎧のようなものだということも、加藤は知っていた。
その阪口が、人前で大粒の涙を隠そうともしない。
阪口自身、負けた悔しさからなのか、今回のメンバーで臨んだオリンピックが終わってしまった寂しさからなのか、涙がどんどんあふれてくる理由がわからないでいた。
加藤はなんだか少し、うれしく思った。北京オリンピックでの6試合を通し、阪口はがむしゃらにプレーした。そして最後の試合を追え、誰はばかることなく感情をあらわにしている。自分はこの北京五輪を最後に代表を引退するが、阪口は安心してボランチのポジションを任せられる選手に成長してくれた。心からそう思えた彼女は、
「次は頼んだよ」
と言いながら阪口を抱きかかえた。



そして、ロンドン五輪のアメリカ戦後「私のせいや」と自分を責める姿も・・・当たり前のことですが、テレビでフォーカスされやすい選手以外にも、どの選手にもそれぞれの四年があるので。

阪口選手の、前回大会からの四年間を想像しながら読み返してました。



表現が難しいですが、若き日の宮間さんは結構どこにいても、巡り巡って最終的に今の宮間さんになる気がするんですよ。でも阪口選手は、きっと若い頃いろんな意味で危なっかしかったんだろうなーと思います。そんな選手が今大会でも体を張ってファイトしている姿には、やっぱり胸を打たれます



なでしこ本で鉄板といえばこのへんだと思うので、


・がけっぷち上等!


・凛と咲く



まだ読んでいない方はこちらをまずオススメするんですが。「蹴る女」は失礼ながら、タイトルからして地味というか(笑)、書店にも置いてないところが多いような気が・・・。まだ読んでいない方がいたら、ぜひ。と思う本です。


以上、今日はソワソワ更新でしたー。
(もう今からそわそわしてる・・・・・・)


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